自社の車ではなく、お客様の自動車を修理した場合の税務処理について解説します。
お客様の車に傷をつけてしまい、修理した場合
お客様の車に傷をつけてしまって、当社で修理することになった。
といっても、自分ではできないので、自動車修理工場に頼んで修理してもらった。
このように、お客様の車に修理をしてもらった場合でも、当社の経費になります。
仕事として修理を請け負って、外注に出したのと同じです。
修理工場からインボイスをもらって、当社で保管しておきましょう。
お客様にお詫びの菓子折りを持参したら
合わせて、相手方にお詫びの品(菓子折り)をお渡しした場合、「贈答」だから交際費になるのかな? と思うかもしれません。
ですが、お詫びの品は通常、交際費にはなりません。勘定科目は、雑費など他の適切な科目にしておきます。
このケースが法人税法上の交際費等に該当するかどうかは、次のような基準で判断し、該当しないと考えています(参考文献『法人税法』渡辺淑夫、中央経済社)。
- 会社の意図しない偶発的な費用であること
- 相手方が一般消費者であること
- 相手方との関係のマイナスを 0 にするためであって 0 をプラスにするためでないこと
- お詫びの品を持参するのは社会常識であること
- それが菓子折り程度の金額であること
消費税の課税区分・税率は
消費税の課税区分は、当社が自動車関連のお店で、お客様も、当社の顧客ということでしたら、課税仕入れ:課税売上対応分として経理します。
お詫びで値引きするのと同じように、消費税の納税額を減らすためです。
そうではなく、相手方が単なる通りすがり(お客様でない)ということでしたら、課税仕入れ:共通対応分として経理します。
税率は、修理代 10% 、菓子折り代 軽減8% となります。